リモコン1つの操作で開閉が可能な電動ロールスクリーン。
年々需要が高まっていて、オフィスや商業施設だけでなく一般住宅の場合でも選択肢に入るようになってきました。
選ばれる一番の理由は「便利」の一言につきます。
吹き抜け窓のような高い位置にある窓でも長いチェーンで操作する必要がありません。また、設定をすればリモコンで複数のロールスクリーンを操作することも可能です。
近年ではスマートフォンやスマートスピーカーで操作が可能なIoTに対応した商品も登場したことで、更に注目が集まっているのではないでしょうか。
本記事では電動ロールスクリーンの特徴とおすすめの電動ロールスクリーンを紹介しています。
また、購入の前に注意するべきことも説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
■電動ロールスクリーンの特徴と魅力
電動タイプのロールスクリーンの最大の魅力は電源と下地があれば大抵の場所は取付けが可能というところです。
電動にすることによって操作チェーン(操作コード)の必要もなくなり、見た目がとてもスッキリします。
その上、複数あるロールスクリーンの開閉もリモコンで一括操作ができるので大変便利です。
また、IoTに対応させると、スマートフォンで外出先から操作できたり、そういった進化も電動ロールスクリーンの魅力の一つとなっています。
◇電動ロールスクリーンは2種類ある
電動ロールスクリーンの操作方法は基本的にリモコン操作になり、2種類あります。
電動ロールスクリーンの種類
- □ RF仕様
リモコンから“FM電波を送信”しロールスクリーンを操作
- □ IR仕様
リモコンから“赤外線通信”でロールスクリーンを操作
RF仕様は電波の届く範囲が広いという特性があります。
一方、IR仕様は赤外線なので有効な距離は短く、本体へリモコンを向ける必要がありますが、スマートフォンやスマートスピーカーと連動できるという特徴があります。
◇RF仕様(FM電波で操作)
RF仕様は
FMラジオの電波を利用して操作をするタイプで、IRと比較すると赤外線の受光部がありません。なので、見た目もスッキリします。
また、ロールスクリーンとの間に扉や間仕切りなどの障害物があっても比較的影響は受けにくいものとなっています。
電波の有効範囲は20m程で、離れた場所でも操作が可能です。
本体とリモコンの周波数を合わせることで操作ができます。
◇IR仕様(赤外線で操作)
IR仕様は
赤外線通信で操作するタイプで、テレビのリモコンと仕組みは同じです。
最大の特徴はスマートフォンやスマートスピーカーと連携してIoT化(スマート家電化)することで、家から離れた場所でも操作が可能になります。
ただし、IRの場合はリモコン操作が有効な距離が5m程度と短く、壁や仕切りなど障害物に弱いという欠点もあるため、設置箇所もある程度限定されます。
購入の前に、設置する箇所は赤外線が届く場所か障害物になるものはないか、事前に確認が必要です。
電動ロールスクリーンは遠隔操作なので、吹き抜けなど高い箇所でも操作が可能です。
手動の場合、高い場所に取付けたのはいいけど、その分操作チェーンが長くなるので開け締めするのが思ったよりも大変だったという失敗例もあるようです。
また、複数の電動ロールスクリーンの一斉開閉なども可能で、部屋に何台も電動ロールスクリーンがある場合は非常に便利です。
※対応台数や操作が有効な距離はメーカーによって異なります。
■電動ロールスクリーンのメリット
電動ロールスクリーンの最大のメリットは、昇降操作が簡単なところです。
リモコンのボタンを1度押せば、後は自動で昇降してくれます。
また、手動と比べて操作コードやチェーンがないので見た目もよりシンプルになり、お部屋がスッキリして見えます。
◇操作が簡単
手動と比べて遠隔操作ができて便利というだけでなく、ビジュアル的にもスッキリ美しく見えます。
特に吹き抜けなど高い位置の窓は、操作チェーンも長くなり見栄えが悪くなってしまうので、電動ロールスクリーンがおすすめです。
◇複数の窓を同時に操作できる
電動ロールスクリーンは1つのリモコン複数台を操作することができます。
広いリビングの大窓や商業施設の通路等、手動では開閉が大変な場合でも電動にすれば一斉に開閉が可能です。
また、一斉開閉は、閉め忘れの防止にもなるので防犯性の向上にもつながります。
◇チェーンが絡まる心配がない
リモコン操作なのでチェーンやコードがないので、チェーンが絡まる事故の心配もないので、小さいお子様がみえるご家庭でも安心して使うことができます。
また、チェーンがないと見た目もよりスッキリするので、チェーンが長くなってしまう吹き抜けなど高い位置の窓には特におすすめです。
■おすすめの電動ロールスクリーンや導入事例
電動ロールスクリーンは複数のメーカーから販売されていますが、代表的なメーカーは「ニチベイ」「タチカワ」「トーソー」の3社です。
各メーカーでおすすめのロールスクリーンをご紹介します。
そのほか、導入事例もありますので参考にしてみてください。
◇ニチベイ ソフィー サイレント電動式タイプ
静音性に優れた電動ロールスクリーンで、住宅はもちろんのこと、ホテルや病院、図書館といった静かさを求められる空間に最適です。
消費電力は10W以下、待機電力も1W以下と地球にもやさしい省エネ設計で、大開口の窓に対応しているので、店舗等の連窓にも最適です。
また、オプション対応で電源線のジョイントも対応しているので、コンセント1つで8台まで連結が可能です。
RFの場合、リモコン操作一択になりますが、操作が簡単で有効範囲も広いのでおすすめです。
◇ニチベイ ソフィー 大型電動タイプ
オフィス、ホテルなどの商業施設はもちろん、大型のホールなど高所にある窓に適した電動ロールスクリーンです。
学校の体育館など共用施設にもおすすめです。
また、多くの窓に電動ロールスクリーンを設置する場合や、高い位置にある電動ロールスクリーンの操作にはリモコンの有効範囲の広いRF仕様が向いています。
◇タチカワ ラルクシールド ホームタコス
最大の特徴は「複数ゾーンスイッチ」という壁スイッチで最大31台まで一斉に制御が可能になります。
また、最大4つのグループに分けて制御もできます。
住宅向けですが、窓の多い商業施設にも十分向いています。
ただし、31台の操作を可能にするには壁スイッチの工事が必要になるので、別途工事費用が必要になります。
静音性に優れていて、電源線の連結は20台まで可能です。
◇トーソー マイテックAT
トーソーの電動ロールスクリーンはコンパクトさを売りにしています。
スクリーンとメカの横幅の差が片側で15mm程度しかなく、天井付けの場合は隙間を抑えられます。
また、連結して取付けをした際は、電動ロールスクリーン同士の昇降スピードがシンクロする点も特徴の一つです。
手動のマイテックと同様、ワンタッチブラケットを採用しているため取付けは比較的簡単です。
◇電動ロールスクリーンの導入事例
2件の導入事例を紹介しますが、どちらもサイレントタイプの電動ロールスクリーンということから「静かで快適」や「想像していた以上の満足度」という感想をいただいています。
また、どちらも遮熱生地を採用しており、吹き抜け窓から入る日射熱を軽減することで、省エネにも貢献しているようです。
■電動ロールスクリーンのIoT化について
電動ロールスクリーンはIoT化にも対応していて、需要も増えています。
スマートフォンやスマートスピーカーで遠隔操作もできるようになりますが、「スイッチボット(SwitchBot Hub Mini)」などの中継機が必要になります。
Wi-Fiで宅内LANとインターネットと中継機を接続することで、外出先のスマートフォンからでも家電製品を操作できるのです。
IoT化が可能なのはIR仕様(赤外線で操作)のみになり、赤外線は届く距離や機器間に障壁を取り除くなど考慮も必要です。
※赤外線の通信距離はメーカーや機器によって異なりますので、各機器の仕様をご確認ください。
IoT化の利点や条件をまとめると以下のようになります。
◇IoT化による利便性の向上
- ・リモコンを探さなくてよくなる
- ・スマートフォンで外出先から遠隔操作が可能
- ・タイマー設定ができる
◇電動ロールスクリーンのIoT化の条件
- ・IoT化が可能なのは赤外線通信の「IR仕様」のみ
- ・スマート家電リモコンなどの中継機が必要
- ・スマートフォンやスマートスピーカー、中継機に設定が必要
中継機はお手頃なものから高価なものまで様々ですが、セキュリティ面で評判の良いものがおすすめです。
■まとめ
電動ロールスクリーンの魅力は便利の一言につきます。
特に吹き抜けの高い位置にある窓には最適といえるでしょう。
ただし、設置箇所によっては必要になる工事費、コンセントに位置などの注意が必要なので事前に確認をしておきましょう。
また、IoT化は中継機の位置や障壁を考慮する必要がありますが利便性は大きく向上します。
ロールスクリーンを検討中の方は一度、電動も視野に入れてみてはいががでしょうか。
下記の記事では続編として「電動ロールスクリーンの注意点」も紹介しています。
取付ける際の注意点や、IoT化のデメリットなどを解説しているので、併せて参考にしてみてください。
電動ロールスクリーンの注意点!IoT化に関するデメリットも解説
松装のロールスクリーンをより知りたい方はこちらからどうぞ。